バイオロボティクス班
ミミズロボット
ミミズは蠕動(ぜんどう)運動という運動で移動しており、移動に要する空間が小さいことや牽引力が大きいなど他の移動方法にはない多くの特徴を持っています。本研究では、ミミズを規範としたロボットを開発することで、月惑星地中探査や資源探査・医療ロボット・インフラ点検・清掃ロボットなど幅広い分野への応用を目指しています。
→もっと詳しく見る
キーワード:蠕動運動、医療ロボット、極限探査、地中探査、インフラ点検、細管検査
各プロジェクト
蠕動運動型ポンプ
人間の体内にある大腸は「蠕動運動」という運動によって体内の食塊を運搬しています。この運動は、固液混合流体や超高粘度流体・粉体の搬送をはじめその混合や分離など非常に多機能なポンプとして応用することができます。本研究ではこのようなポンプを人工筋肉を用いることで実現し、様々な分野に応用しています。
→もっと詳しく見る
キーワード:蠕動運動、垂直搬送、固液搬送、高粘度流体搬送、スラリー、混合と分離、固体ロケット燃料、粉体搬送
各プロジェクト
シャコロボット
シャコは外骨格を自身の筋肉の収縮力により歪ませることで、水中においても筋肉の収縮速度をはるかに上回る速度の打撃動作を実現し、とくに打撃箇所においてはその打撃に伴うキャビテーションという現象を発生させるなど、多くの特徴を持っています。本研究では、シャコの打撃機構を規範としたロボットを開発することで、空気圧人工筋肉の拮抗関節の瞬発性を向上させ、生物の瞬発力・打撃力の向上メカニズムを解明するための機構を提案しています。
キーワード:外骨格の弾性要素、高速打撃、キャビテーション、筋骨格模倣
各プロジェクト
カタツムリロボット
カタツムリは進行波という波を尾部から頭部へ伝播させることで移動しています。この運動は、広い面積を安定的に移動できるので壁面移動に適しています。また波の方向を変えることで全方向移動ロボットにも適用できます。この特徴を生かしてインフラ点検ロボット等への応用を目指しています。
キーワード:進行波移動、全方向移動、壁面登攀ロボット
各プロジェクト
アメンボロボット
アメンボは水上に浮かんでいるイメージですが、陸上も歩行できますし空も飛ぶことができます。本研究はアメンボの機動性や水上での安定的な走行に着目しアメンボ規範とした「船」+「ロボット」という新しい概念のロボットを開発し、環境調査ロボット等への適用を試みています。
キーワード:水陸両用、環境調査ロボット、レスキューロボット
各プロジェクト
ソフトロボティクス班
高出力型空気圧人工筋肉の開発と可変粘弾性関節
介護ロボットやリハビリシステム、パワーアシストなど、人間とロボットが協調活動するようなシステムに必要とされる技術として、人間の筋肉のように柔らかく、かつ優れた特性をもったアクチュエータ(駆動装置)が必要とされています。
本研究室ではチューブ状の弾性材料の中にロービング繊維内包することで世界最高レベルの出力を持つ軸方向繊維強化型空気圧ゴム人工筋肉を開発することに成功しました。さらにこの人工筋肉と機能性流体を組み合わせることで関節が硬くなったり柔らかくなったりするような「役に立つ」ソフトロボティクスの開発も次々と進めております。
キーワード:軸方向繊維強化型人工筋肉、McKibben型人工筋肉、6軸マニピュレータ、フィードフォワード制御
各プロジェクト
柔軟で軽量なパワーアシスト装置
医療・介護分野や農業、工場、流通業界の現場において、重量物の運搬は体に大きな負担を伴います。本研究室では高出力人工筋肉やMR流体を用いて、腰や膝等の身体の様々な箇所のアシストを目的とした装着型デバイスを開発しています。従来のアシスト装置よりも軽量で柔軟性が高いという特徴を持ちながら、大きなアシスト力が得られるような人間親和性の高い装置を開発しています。
キーワード:内骨格(非外骨格)、可変粘弾性アクチュエーション、人間親和性、軽量、柔軟
各プロジェクト
VRやAR(拡張現実感)のための力覚提示デバイス
バーチャルリアリティ(VR)や拡張現実感(AR)の開発が盛んにおこなわれていますが、その情報伝達の感覚のほとんどは「視覚」や「聴覚」によるものがほとんどです。一方、力の感覚である「力覚」は、その語彙数も少ないことから表現の伝達が難しいとされており、これらのデバイスの開発は非常に重要です。本研究では、「パントマイム」のようにVRやAR空間で力覚を提示できる装着型力覚提示デバイスをはじめとして、ソフトロボティクスを駆使した、ユニークな装置を開発しています。
キーワード:拡張現実感(AR)、VR、装着型、ハプティクデバイス、人工筋肉、MR流体デバイス、造船、MRブレーキ、溶接アシスト
各プロジェクト
可変粘弾性による瞬発力を利用したジャンプアシストロボット
人間は、「投げる」、「ジャンプする」といった瞬発力を伴う運動ができますが、従来のロボットはそれを再現することが難しいとされています。本研究では、人工筋肉とMRデバイスを用いた可変粘弾性関節を用いて、瞬発力やそれに伴う振動制御といったモーションコントロールを行います。この成果は、着地考慮したジャンプロボットや、人間の能力を拡張するようなジャンプアシスト装置、打楽器演奏ロボットに応用されています。
キーワード:瞬発力、可変粘弾性関節、ジャンプ、投擲、振動制御、打楽器演奏、アンプリファイドマシン