画像処理グループ

  自律型ロボットや自動車等の運転支援システムにおいて,一度に広範囲を3 次元計測することが重要です.そこで我々は3次元計測を行うセンサとして魚眼カメラを用いて様々な研究を行っています.一度に広範囲を計測できることや自動車等への搭載が容易であることが魚眼カメラの利点として挙げられます.

魚眼カメラの内部パラメータ推定手法

  魚眼カメラを計測に用いるには厳密な内部パラメータを必要とする場合が多くあります.そこで簡便かつ高精度に内部パラメータを得る研究を行っています.球体を用いた推定手法や,魚眼カメラを水平面上で回転させ,3次元空間中の特徴点軌跡の形状から内部パラメータを推定する手法を提案しています.
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-関連論文-

魚眼ステレオカメラを用いた距離計測手法

  車に搭載するセンサは交通事故の防止のため,広範囲の距離情報を計測可能であることが求められています.そこで魚眼ステレオカメラを用いて広範囲の距離計測を行う研究を行っています.魚眼ステレオカメラに正距円筒面投影を適用することで画像端におけるステレオマッチングを簡単化させ,広範囲の3 次元計測を行なう手法を提案しています.
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  魚眼ステレオカメラの外観   撮像した魚眼画像
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  正距円筒面画像   距離計測結果

単眼魚眼カメラを用いた3次元環境復元

  複数枚の画像を時系列に並べた,時空間画像というものを用いて単眼の魚眼カメラから3次元環境を復元します.超広角な魚眼カメラは,広範囲の計測が可能な為,低コスト化に繋がり車などへの搭載性にも優れます.
  本研究では,カメラを移動ロボットに搭載し,周囲の環境計測を行います.そして魚眼レンズの特殊な歪みを考慮して,3次元環境の復元を行っています.

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  取得する複数枚画像   魚眼を用いた時空間画像
-関連論文-

校正マーカーを用いた複数魚眼カメラの外部パラメータ推定

  ドライバーが車両の周辺を確認しやすくするためのシステムの1つに車両を真上からみたような画像(俯瞰画像)をドライバーに提示するシステムがあります. これは車両に取り付けられた複数台の魚眼カメラから得られる各画像を真上からみたような形に変換し,それらを合成することで全周囲の俯瞰画像を得ています.この際,魚眼カメラが取り付けられている位置や姿勢(外部パラメータ)を正確に把握することが必要です. そこで本研究では,形状が既知である校正マーカーを車両の周囲に配置し,画像中の校正マーカーの形状から複数台の魚眼カメラの外部パラメータを推定する手法を提案しています.

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  校正環境
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