SEIKEN精密機械工学研究部リサーチリポート

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ポン出し


次に、自分の思ったタイミングでレコードをスタートできるようにします。

ポン出しこれには「頭出し」の技術が必要です。
まずレコードに針を乗せて、音が始まるポイントを探します。音が鳴った瞬間に、レコードを手で止めます。セッティングを間違っていなければ、ターンテーブルとレコードの間にはスリップマットという、滑る素材のシートがあるはずですので、レコードを手で止めてもモーターは壊れません。ただ、あんまり強くレコードを押さえたり、直接ターンテーブルの回転部分(ギザギザのついている横の部分など)を触って止めると、モーターが止まって大きな負担を与えることになるので危険です。レコードの縁や表面を、軽く触って止めるようにしてください。

恐らくレコードを止めた時点では、もうすでに音が始まっていることでしょう。それを丁寧に音の始まる直前まで戻します。慣れた人はこの作業を片手でやってしまいますが、最初は両手を使わないと出来ないと思います。

何とか音の鳴り始めるポイントまで来たら、そのままゆくっり前後にこすってみてください。「ダヒィダヒィ」って音になりますよね?そうやって動かしながら、「イチ、ニ、サン、シ、ポン!」で少しレコードを押しやるように手を離します。

うまくキレイに曲が始まりましたか?
手を離すタイミングがゆるいと、「ングワ〜ン」って感じで始まりますし、押しが強すぎると音が飛んだようにスタートします。うまくいかなかったら何度でもチャレンジしてください。

この技術は通称「ポン出し」と呼ばれるもので、DJプレイの基本中の基本ですので、何としても身につけてください。特に難しいことではありません。ちょっと練習すれば誰でもすぐに出来るようになりますからね。

ちなみにここで、先程述べたターンテーブルの機種による性能差が出てきます。いい機種であれば、モーターの回転の立ち上がりが早い分、ほとんど押し込まずにサッと手を離しただけキレイにスタートしますし、トルクの弱い機種だとなかなかうまく行かなくて、ポン出しの技術を習得するのに時間がかかります。いい機種をお薦めするのはそのためです。

 

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Artwork 1999 KesukeITO for ItoDesignOffice.
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