SEIKEN精密機械工学研究部リサーチリポート

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DJとは


まず、DJっていう言葉そのものは「ディスク・ジョッキー」(Disk Jockey)の略です。辞書で"disk jockey"を調べてみると、「レコード音楽を中心に話題をいろいろに取り上げてプログラムを進行させるアナウンサー」とあります。
実際、ラジオなどでトークを交えつつレコードをかけていたり、ディスコなどで客を盛り上げるトークや雄叫びを交えながらレコードをかけたりしている人が通常ディスク・ジョッキーと呼ばれてきました。そのため少し古い世代の人たちの間では、「DJ=喋る人」という認識があったりします。

しかし、ハウス・ムーブメントの発祥以来、クラブにおけるDJの役割は、これらのものとは随分変わってきました。まず、マイクに向かって話をするということは、旧態依然としたディスコや、特別な場所でない限りほとんどありません。
言葉によって客を煽ることをしない分、選曲やテクニックによって場を盛り上げます。特にテクノやハウスをプレイするDJの場合、このテクニックが非常に重要になってきます。

 

DJの作業


もっとも一般的なDJの作業には、2台のターンテーブル(レコード・プレーヤー)と1台のミキサーを使います。どのクラブも、最低このセットは用意してあります。
それは下の絵のような構造になっています。

まず最初にかけているレコードに合わせ、次にかけるレコードを乗せたターンテーブルのピッチコントローラーを使って、曲を同じテンポにします。この場合、片耳で今かかっている曲を聴き、もう片方の耳で次にヘッドフォンの使い方かける曲の音を聴き、調整します。この時点では次かける予定の曲はまだ外には聞こえていません。テンポを合わせると、今かかっている曲のタイミングのいいところで段々次の曲を混ぜていき、最終的には完全に次の曲に変わります。場合によっては、一旦テンポを合わせることなく、急に次の曲に変えることもあります。
こうしてDJは、次から次へと曲を変えていきます。
どういった曲を使うのかというのは、そのDJによって様々です。
一般にDJはレコード盤を使うケースが多いですが、CDを使う場合も多々あります。なおこの作業はCDJと呼ばれるもので、通常のCDプレーヤーとは違い、ターンテーブルと同じようなピッチコントローラーのついた専用のCDプレーヤーを使って、レコードの場合と同じように作業していきます。ただ、操作する感覚がレコード盤を使ったターンテーブルとちょっと違うことや、出回っている曲の発売形式(DJが使うような曲は、多くの場合まずはレコード盤で発売されています)、音の特性といった理由で、レコードを使っているDJがほとんどです。
また、かつてのディスコではディスコ側が買ってお店に置いていたレコードをDJが使っていたものですが、現在の場合ほとんどのDJが手持ちのレコードを持って行って使っています。それによって、そのDJの個性が表れることになります。

 

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Artwork 1999 KesukeITO for ItoDesignOffice.
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