SEIKEN精密機械工学研究部リサーチリポート

DJのすゝめへ戻る

ピッチコントローラ


さて、何となく曲の小節感覚をつかんだら、2枚のレコードをうまくミックスしてみることにチャレンジです。

ここでは仮に1枚目のレコードが135BPMで、もう1枚が130BPMだったとします。つまり2枚目の曲の方が、弱冠遅いワケです。

まず1枚目のレコードをかけて、その間に2枚目のレコードの頭出しをしておきます。もちろんこの頭出しの作業は片耳だけかけたヘッドフォンから聞いて行います。そしてその頭出しの作業の間も、空いている耳ではスピーカーから鳴っている音を聞いていなくてはなりません。そして、先程の4小節の感覚を生かして、その曲が今どういった展開にあるかを把握します。そして4小節同士の繋ぎめの頭、「イチ」のところで次のレコードをポン出しします。両耳には互い違いの音が混ざり合っています。

ここでは2枚目の曲の方が遅いので、このままでは段々ビートがずれていきます。そこでピッチ・コントローラーの調整(右図)です。1枚目の方が±0の位置にあるならば、2枚目の方は+2〜+3の間の位置まで持っていきます。もちろん既に2枚目の方のビートが遅れているので、レコードを上から軽く押して、先に進めてあげなければなりません。

う〜ん何だかワケがわかんなくなってきました。
もう一度2枚目の方を元に戻して、頭出ししてから再チャレンジ。2枚目のポン出し以降、ずっと左右で聞こえるビートのタイミングが一緒になれば成功です。ミキサーを使って、2枚のレコードをミックスしてください。
きれいなビートに聞こえますか?「ドドン、ドドン」とずれているようなら、今ひとつピッチ・コントロールが上手にできてなかったようです。
再チャレンジしてみてください。

 



以上がDJのテクニックの初歩的な部分です。とにかくここの部分は念入りに練習してください。プロのDJはこのピッチコントロールをわずか数秒でこなし、さらにはいろんなトリッキーなワザまで使ってしまうのだから、スゴイもんです。

そして、正確なピッチ・コントロールができ、いろんなレコードも集まり、選曲のセンスも身に付いたあなたは、ついに次のステージに進むことができるのです。

 

戻る

BACK | NEXT

最初へ戻る

最初へ戻る
Artwork 1999 KesukeITO for ItoDesignOffice.
Copyright (C) 1999 KensukeITO. All Rights Reserved.