中山研は"計算流体工学”を扱う研究室です。
・計算流体工学とは?
たとえば車や飛行機を設計するとき、試作品を作っては実験をして改良していくということを繰り返していると、
試作品を作るコストや時間がとても多く必要になってしまいます。そこで、その実験をコンピュータ上で行うこと
を考えます。コンピュータの中であれば、実験を何度も繰り返しても実物を作るわけではないのでそれほど大きな
コストはかかりません。こうしてコンピュータを使って計算を行って良い結果を得てから試作品を作れば、何度も
試作品を作るのに比べて遥かに低コスト化ができるわけです。
計算流体工学では、こうした事例の中でも流体力学に関連した設計開発について取り扱っています。何も、全て
が上の例のようなものではなく、実際に実験を行うには規模が大きすぎて出来ないものや、実験をしてみるよりは
コンピュータ・シミュレーションの方が実態を捉えるのに適しているものなど、扱う現象は様々です。
(具体例は下記の研究テーマを参照してください。)
・研究テーマ
2009年度卒業研究のテーマ
◆掃除機の排気による室内塵埃の飛散に関する数値シミュレーション
◆人の移動による室内塵埃の飛散に関する3次元数値シミュレーション
◆人の移動が作る気流によるたばこの煙の拡散に関する3次元数値シミュレーション
◆室内気流による加湿器からの水蒸気拡散とそれによる室内気温の変化の数値シミュレーション
◆鉛直平板の後流渦を利用した発熱体からの放熱促進に関する数値解析
◆車両進入時に地下鉄プラットホームに生じる気流と乗客への影響に関する数値解析
◆流れの中に置かれた弾性体の流体力による変形の有限要素解析
◆砂浜海岸において粒径と粒子間衝突を考慮した飛砂と砂防柵に関する数値シュミレーション
◆ホイールローダのバケットによる土砂すくい取り作業の数値シミュレーション
2009年度修士論文のテーマ
◆ウオータージェットによる固体切断の数値シミュレーション
◆フリーラグランジュ法による粘性自由表面流れの数値解析
◆群集の移動に関する数値シミュレーション(仮)
◆トンネル微気圧波低減のための高速鉄道車両の先頭形状の最適化
2007年度学会発表
◆齋藤敦史,中山司,フリーラグランジュ法による粘性自由表面流れの数値解析,日本機会学科第20回計算力学講演会,京田辺,2007
◆齋藤敦史,中山司,フリーラグランジュ法による粘性自由表面流れの数値解析(第2報),日本流体力学会第21回数値流体力学シンポジウム,東京,2007
◆佐藤裕介,中山司,ウオータージェットによる固体切断の数値シミュレーション,日本機会学科第20回計算力学講演会,京田辺,2007
◆佐藤裕介,中山司,SPH法によるウオータージェットカッターの数値シミュレーション,日本流体力学会第21回数値流体力学シンポジウム,東京,2007
◆室本悠介,中山司,”有限要素法を用いた気相液相固相の連成解析",日本機会学科第20回計算力学講演会,京田辺,2007
◆室本悠介,中山司,”Fictitious Domain法とレベルセット法を用いた気液固3相連成解析,日本流体力学会第21回数値流体力学シンポジウム,東京,2007