研究紹介(衝撃班)

中央大学理工学部精密機械工学科 計算材料力学研究室

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FEM解析を利用した放射音による衝撃力の同定

物体の衝撃問題はその製品の破損に関わる重要な問題ですが、その衝撃力の正確な直接測定は困難を伴うことが多いです。一方、衝撃力により生じる放射音には、その衝撃力の情報が含まれているはずです。

そこで、測定した放射音から衝撃力を非接触で求める方法を提案します。具体的には、まず実験によって衝突の際に生じる衝撃音を測定します。次に有限要素法によるシミュレーションによって衝撃力と衝撃音との間の関連性を求めて、最後にこの関連性を基にした数値計算を行い、実験で測定した衝撃音から衝撃力を計算しています。その結果、本手法による衝撃力の同定が十分可能であることを確認しました。

また、実際の測定現場では材料の機械的特性を調べるのが困難な場合も多いため、現在は実験の音圧の測定場所を2箇所にすることによって、非衝撃体の弾性係数が未知の場合においても同様に衝撃力の同定が可能かどうかの研究を行っています。