人工筋肉アクチュエータ

空気圧ゴム人工筋肉の開発

― 力がMcKibben型人工筋の8.5倍!軸方向繊維強化型人工筋肉の開発 ―

研究背景

現在、日本は高齢化社会を迎えています。 そこで、介護・福祉用機器に寄せられる期待が大きものとなっています。 それらの動作環境は人との接触が多く、安全性および柔軟性が要求されます。 そこで、本研究では、軽量で柔軟である空気圧ゴム人工筋アクチュエータに着目し、 一般的に使用されているMcKibben型人工筋と本研究室で開発した軸方向繊維強化型人工筋の諸特性を比較し、 アクチュエータの優位性について検討しました。

McKibben型人工筋肉の概要

McKibben型人工筋肉の収縮の様子

McKibben型人工筋は、管状のゴムがスリーブ状に編みこんだ繊維コードで覆われた構造となっています。 この繊維コードは軸方向の伸びを抑える役割をしています。 McKibben人工筋は、空気圧の供給によって、繊維コードの初期角度が変化し、半径方向に膨張して軸方向へ収縮します

軸方向繊維強化型人工筋肉の概要

軸方向繊維強化型人工筋肉の収縮の様子

軸方向強化型人工筋肉は、管の軸方向に直接ガラスロービング繊維を内包した構造となっています。 これは、軸方向の伸びを抑える役割をしています。 人工筋は、空気圧の供給によって、半径方向に膨張して軸方向へ収縮します。 また、管に取り付けるリングによって人工筋の長さと人工筋の直径の比を調節することにより、人工筋の形状を変化させることができます。

軸方向繊維強化型人工筋肉とMcKibben型の比較

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